2026/4/27

公園の可能性を広げる個性豊かな「みんなのこうえんサポーター」

東葛西さくら公園(江戸川区)

各地の公園ボランティア活動を紹介する「となりの公園愛護会」。今回は、東京都江戸川区の「地域で育む みんなのこうえんプロジェクト」でみんなのこうえんサポーターとして活躍されている、こちらのみなさんです。3月に行われた東葛西さくら公園のパークカフェイベントにお伺いしてきました。

江戸川区のみんなのこうえんプロジェクトについては、こちらの記事でご紹介しています!

ゲストからキャストへ、地域で育む「みんなのこうえん」プロジェクト:江戸川区(東京都)

子どもたちも主役!歌とダンスで「自分ごと」にする東葛西さくら公園

江戸川区の東葛西さくら公園(ひがしかさいさくらこうえん)。東京メトロ東西線 葛西駅から歩いて13分ほどの住宅地にある街区公園です。三角形の形をした広い園内には、子どもたちが元気に走り回れる広場があるほか、キリンのブランコやターザンロープ、複合遊具などの遊具も充実、藤棚、トイレ、そして先日つくられたバイオネストもあります。

こちらの公園のサポーターは「ぽかぽかさくらチーム」のみなさんです。代表のみっちゃんは、「ひなぼこ楽団」を主催しており、23年にわたり葛西地区の公園で歌や楽器を通じて人々を繋いできた公園の有名人です。みっちゃんに会うために公園へ集まる子どもたちも多いのだとか。

さくら公園のサポーターは大人だけでなく子どももたくさんいます。みんながそれぞれに公園が自分ごとになって、自然と一緒にやりたくなるようにと、ごみひろいの歌「みんなのこうえん」をつくって、子どもたちと歌とダンスも楽しんでいます。

清掃を「作業」ではなく「楽しい遊び」に変えることで、子どもたち自身が公園を「自分たちの場所」だと感じる仕組みが生まれています。

(公園で歌う活動を23年続けているみっちゃん(左)。右はフラダンサーで東葛西八丁目公園サポーターの佐久間さん)

サポーター主体で初開催、パークカフェイベント

お伺いした日は、3年間の区の伴走を経て、サポーターが自ら企画運営した東葛西さくら公園のパークカフェイベントの日でした。

さくら公園のサポーター「ぽかぽかさくらチーム」を中心に、近くの公園サポーターさんの運営するキッチンカーやフラダンスと歌のステージ、宝石探し、謎解き大会、江戸川かるた、青空カフェにインド雑貨のお店や八百屋さんなど、盛りだくさん。

区内の除伐材を活用した木工クラフト体験や、公園の桜の剪定枝のチップを使った燻製体験、樹木クイズラリーなど、江戸川区のブースも出て、ともにイベントを盛り上げていました。

みんなが「やりたいこと・得意なこと」を持ち寄って作られた地域の人たちの公園イベント。毎日のように公園を見守るサポーターだからこそ得られる地域の理解や共感に、多様な個性が掛け合わさることで、公園の可能性がぐんと広がる風景が生まれていました。

(キッチンカーやショップ、遊びのブース、クラフト体験など、楽しい企画が盛りだくさん!)

公園を育てながら利活用する、個性豊かな新しいプレイヤーたち

さくら公園のパークカフェイベントは、同じ葛西地区の別の公園で活動するサポーターさんたちが公園の枠を超えて一緒に企画運営をしています。

活動スタートからまもなく1年を迎えるみんなのこうえんサポーターのみなさんにお話をお聞きしました。

(それぞれがいろいろな公園で活動する「みんなのこうえんサポーター」のみなさん)

東葛西八丁目公園:みんなのこうえんサポーター第1号公園

2025年4月に新設された東葛西八丁目公園のサポーター「ちゅら〜マーリエお掃除チーム」佐久間理恵さん(上の写真一番左)は、お近くでフラダンスの教室とレンタルスタジオを営んでいます。サポーターになったのは、新しくできる公園で、息子さんと一緒に何かできたらいいなという思いから。

子どもたちが「はち公」という愛称で呼ぶ東葛西八丁目公園は、芝生が広い公園。佐久間さんは緑色のビブスを着て、ほぼ毎日公園の見回りをされているほか、夏にはラジオ体操イベント、秋にはハロウィンイベント、バイオネストづくりも行ってきました。これまでご自身のスタジオで行っていたイベントを公園に広げたことで、地域とのつながりもより広がっているそう。

初めは手探りだったと振り返りますが、毎日公園で会うと顔見知りになり、みんなごみ拾いを手伝ってくれたり、水やりをやってくれる人がでたりと協力者が増えていき、今では公園が地域コミュニティになったと話してくださいました。

(東葛西八丁目公園「はち公」での朝のラジオ体操イベントの様子:写真提供 江戸川区)

東葛西コミュニティ公園:キッチンカーを活用してコラボも拡大!

小学校や図書館・コミュニティ会館そばの東葛西コミュニティ公園のサポーターは、江戸川区産小松菜の魅力を伝えるキッチンカーで地域を盛り上げている「らうめんなな」のななさん(同 左から2人目)です。総合レクリエーション公園で開催されている月例パークミーティングへの参加がきっかけでコミュニティ公園のサポーターに。

子どもたちがたくさん遊びにくる公園なので、子どもたちが集まる夕方に合わせて公園に出ていき、一緒にごみ拾いや花の水やり、落ち葉清掃などをされているというななさん。「ごみ拾いをしたら〇〇をもらおう!」というお楽しみ企画では、かき氷やみずあめせんべいなどをプレゼントし、元気な子どもたちに地域活動への参加の機会づくりをされています。子ども食堂もやっているので、寄付食材などを、子どもたちのごほうびにすることもあるそう。

また東葛西八丁目公園とラジオ体操やハロウィンイベントで協力するなど、キッチンカーの利点を生かした公園同士のコラボも広がっています。

(東葛西コミュニティ公園でのごみひろい+お楽しみ活動の様子:写真提供 江戸川区)

船堀六丁目児童遊園:子ども食堂で不登校の子どもたちのサポートも

不登校の子どもたちの居場所「みらいサポート教室 ふなぼり」のそばにある船堀六丁目児童遊園のサポーターは、区内のキッチンカー事業者の団体運営やフリーマーケットなど地域の賑わい創出イベントを行う「(一社)えどBAY地域共創ミライ」のみなさんです。

船堀六丁目児童遊園では、月1回キッチンカーによる子ども食堂を運営しており、みらいサポート教室の子どもたちにランチを振る舞っています。「今日はカレーの日だからみらサポ行こう!と、この日だけは子どもたちがたくさん登校してくるんですよ」と話してくださったのは、おりゅうこと田中龍二さん(同 中央)です。公園での子ども食堂や清掃活動への参加が、少しでも外に出るきっかけや人とふれあう機会になったら、と活動への思いも語ってくださいました。

また、この公園は普段シルバー人材センターの会員さんが清掃しており、月1回のキッチンカー出店時には、サポーターとの連携や交流が生まれています。 

(船堀六丁目児童遊園でのキッチンカー子ども食堂イベントの様子:写真提供 江戸川区)

多様なプレイヤーがいるからこそ、公園の利活用の幅が広がり、可能性も広がっているようです。まさに「みんなのこうえん」。みんなのこうえんプロジェクトのこれからの広がりも楽しみです。

【基本情報】

団体名ぽかぽかさくらチーム(東葛西さくら公園みんなのこうえんサポーター)
公園名東葛西さくら公園(江戸川区)
面積6,252 m2
基本的な活動日清掃活動やパトロール(毎週火曜日ほか、週2-3日)、イベント(不定期)
活動内容ごみ拾い、除草、落ち葉かき、植物の水やり、バイオネストのお手入れ、施設の破損連絡、利用者へのマナー喚起、活動のPR、地域のイベント、子ども向けイベント、他団体と連携したイベント、遊びの見守り、地域の声かけ など
設立時期2025年4月
主な参加者地域の有志、子育て世代、子ども
取材・執筆
取材・執筆
椛田 里佳 代表理事

子どもの頃から公園好き。母になってからは、子どもたちの声であふれていた近所の公園に、仲間同士で公園愛護会をつくりました。もっと楽しく明るく居心地の良いみんなの公園になるよう、ゆるやかに実験中。大手上場企業を経験した後、上海暮らしや、社会人向けスクール「自由大学」の学長を経て、子どもたちと家族中心の暮らしにシフトしたのち、公園に関わる仕事に。京都大学農学部卒、名古屋市生まれ。

子どもの頃から公園好き。母になってからは、子どもたちの声であふれていた近所の公園に、仲間同士で公園愛護会をつくりました。もっと楽しく明るく居心地の良いみんなの公園になるよう、ゆるやかに実験中。大手上場企業を経験した後、上海暮らしや、社会人向けスクール「自由大学」の学長を経て、子どもたちと家族中心の暮らしにシフトしたのち、公園に関わる仕事に。京都大学農学部卒、名古屋市生まれ。

取材・執筆
みんなの公園愛護会の書籍紹介 学芸出版社

みんなの公園愛護会初の書籍。「推しの公園を育てる!公園ボランティアで楽しむ地域の庭づくり」が学芸出版社から刊行されました。全国各地の推しの公園活動やボランティア運営のヒントが紹介されています。ぜひ手にとってお読みください。https://park-friends.org/books/book1/

みんなの公園愛護会初の書籍。「推しの公園を育てる!公園ボランティアで楽しむ地域の庭づくり」が学芸出版社から刊行されました。全国各地の推しの公園活動やボランティア運営のヒントが紹介されています。ぜひ手にとってお読みください。https://park-friends.org/books/book1/

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