地域の公園が今もこれからも良い場所であるために、私たちにできることはなんだろう?
2020年、そこから私たちの活動は始まりました。
身近な公園を、子どもたちの遊び場としてはもちろん、あらゆる世代の人たちの憩いの場として、守り育てている人たちは昔から全国各地にいます。気持ち良い公園には必ずと言っていいほど地域の人たちの手と愛情が入っているのですが、注目されることは少なく、一般的にはその存在を知らない人がまだほとんどです。(もっと知ってほしい!)
一方で、利用するだけから一歩踏み込んでやってみる側になると、発見や学びの連続で、公園での新たな遊びの開拓と探究活動の世界が広がっていたりします。みんなでやると面白いし、いろいろ工夫しながら楽しんでやっている人たちもいる!(知らなかっただけで、やってみるとハマる人もいるはず!)
自分たちの限られた力でできることは少しでも、全国で公園を守り育てている人たちを応援し、力を合わせていくことでできることは増えていくんじゃないか、そんな思いで一般社団法人みんなの公園愛護会を立ち上げ活動を続けてきました。
これまで取材してきた公園ボランティアのみなさんの様々な活動をはじめ、教えていただいた楽しく活動するコツや続けるヒントとなるアイデアがたくさん集まってきたので、これらをもっと多くの人に知ってもらいたいねと話していたところ、まちづくり系の書籍を多く手がける学芸出版社さんから書籍化できることになりました。
これまで取材したどの活動もひとつひとつ本当に素晴らしく、全部載せたい気持ちなのですが、今回はいくつかの視点で切り取って、できるだけいろいろな取り組みやアイデアを紹介しています。公園ボランティア活動を既に実践している人、これからはじめてみようかなという人、どちらにも楽しんでもらえる内容になったのではないかと思います。
毎回の取材も快く歓迎いただいて感謝しているのですが、書籍制作にあたって久しぶりに近況をお聞きした団体のみなさんも、はじめての出版を一緒に喜んでくださり、かけてくださる温かい言葉のひとつひとつに大きなパワーをいただきました。内容の確認や写真の提供をしてくださった団体さんはもちろん、これまで取材やアンケートにご協力くださった公園ボランティアのみなさんや自治体職員のみなさん、各地のエリアレポーター仲間たち、SNSで応援してくれるみなさん、本当に多くのみなさんのおかげでこの本を書き上げることができたことを実感しています。
いざ出来上がってきた実物を手にすると、モノとしての存在感を強く感じ、感慨もひとしおです。表紙のタイトル文字「推しの公園を育てる!」はゴールド。ちょっと特別な、シブい金メダルのような感じに輝いています。帯やカバーを外した中にもお掃除や花植えをする人々がいて楽しいですよ。この本が1人でも多くの人の手に届き、公園育てを楽しむ仲間が増え、気持ち良いみんなの庭があちこちに増えますように!
みんなの公園愛護会 椛田里佳
今、公園ボランティアの活動がアツイ!掃除・落ち葉プール・芝生ゴロン・球根ばらまき・茶話会・鳥の巣箱作り・手作りフェス…楽しみ方無限大、始め方だって自由だ。人生を豊かにするまちの庭づくりを、あなたも始めませんか?
制度誕生が150年前で同世代の鉄道駅・小学校・郵便局よりずっと身近で、
全国に11万カ所ある大小の公園、その8割が小さな公園で、しばしば批判・批評の対象になっている。
そうではなくポジティブにルポした「公園幸福(しあわせ)の話」。
公園を舞台に「市民が担う公共」を学び考え行動する人の羅針盤にきっとなる。手に取って頁を捲るだけで読める本。
推しの公園は、みんなの場所だけれど、じぶんの場所でもある。
友達と遊べて一人にもなれるところ、地域の庭であり、もう一つの居間や移動する仕事場かもしれない。
時代も公園も自分も変わるけれど、場所と人の関わりという公園の役割は変わらない。
古くて新しい、みんな違ってみんな良い、それが公園愛護会だと思う。
本書が取り上げる小さな公園は、参加者の誰もが地域の価値を共有できる現代のコモンズであり、
ここでの活動は、参加者全員の合意形成によって運営される新しい民主主義である。
活動の根底にあるのは、公園を守り育てることで生まれる場所への愛情に他ならない。
本書で得られる小さな気づきが、やがては社会を変化させる大きな力につながっていくことを願ってやまない。
公園育ては「まち育て」、の視点から、これまでの「公園」イメージを覆す、画期的な一冊。
公園で、あんなことも、こんなことも、できるんだ!あってよかった、身近な公園♪
公園活動コトはじめ、の方法など、推し活仲間を増やすアイデアも盛りだくさん!
人生を楽しく豊かに暮らしたい、すべての人におすすめします。