公園愛護会、公園アダプトほか、さまざまな制度で⾏われている市⺠の公園ボランティアに関して、全国の⾃治体を対象にその取り組みを調査しました。
Q:公園ボランティアの活動支援について、どんな知見やノウハウが知りたいですか?3つまでお答えください。
公園ボランティア活動の支援について、どんな知見やノウハウを知りたいか?を聞いたところ、半数以上が「新規の団体の結成が増える方法」を選択。「既存の団体に新しい参加者が増える方法」とともに、新しい担い手をどのように増やしていくかに注目していることがわかった。加えて、地域住民に限らない担い手層の拡大や、既存団体の活動満足度向上、連絡の効率化についてもニーズがある。高齢化等による担い手不足が深刻な問題であるといったコメントも多く見られた。
Q:公園ボランティアの担い手に、地域住民以外の方はいますか?
地域住⺠の関わりが⼤きい公園ボランティア。担い⼿を拡⼤する取り組みのひとつとして、地域住⺠以外の存在について調査した。
最も多かったのは、企業(65.6%)。84⾃治体で企業が公園ボランティアの担い⼿として活動していることがわかった。次に、社会福祉施設、⼩中学校、保育園・幼稚園、商店会と続いた。⼀⽅で、担い⼿は地域住⺠のみで、それ以外の担い⼿はいないという所も多い。
Q:担い手以外の関わり方として、企業からの支援や関わりはありますか?
地域住民以外の担い手として最も多かった企業。
担い手として特定の公園でボランティア活動を行う以外の関わり方についても調査した。企業からの支援がある場合の詳細としては:
地域の企業が、さまざまな形で、地域の公園を良くするための活動を行っていることがわかる。
Q:既存の団体への参加者を増やすサポートとして行っていることを教えてください
既存の団体への参加者を増やす取り組みとしては、「⾃治体のホームページで各団体の活動や参加⽅法を紹介する」が最も多く、「公園に活動を紹介する看板を設置」「⾃治体の広報誌で紹介」と続いた。⾃治体SNS、地域FM、バスや駅での広告など⾃治体主導で広報するほか、公園の掲⽰板やスマホアプリで公園情報や愛護会の活動を担い⼿から発信しやすい環境を構築しているという⾃治体もあった。広報の充実に積極的に取り組む事例がある⼀⽅で、コロナ禍のため広報は⾃粛中というコメントもあった。
Q:より多様な人が担い手として参加できるようどのような取り組みを行っていますか?
担い⼿拡⼤・公園ボランティア参加の裾野を広げる・より多様な⼈が担い⼿として参加するための取り組みとしては、「町内会の許可がなくても登録できる」が最も多く、登録⼈数や活動回数の規定がない緩やかな制度で活動開始へのハードルを下げている⾃治体が多いことがわかった。⽴ち上げサポートの充実や、市⺠ボランティア講習、体験の場づくりや連携の⽀援など、活動の具体的な第⼀歩を⼀緒に踏み出せる取り組みも⼀定数ある。スマホアプリやメールを活⽤して、平⽇⽇中の電話連絡が難しい⼈でも簡単に連絡やコミュニケーションができるようにしたという例もあった。⽇本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語など多⾔語で案内チラシを作成し配布しているというコメントもあった。
Q:公園ボランティアの担い手を増やすために行った施策を教えてください。
以下に、実施した項目があれば、内容をお答えください。(R2、3、4年度)
Q:自治体行政において「公園」の優先度はどのくらいですか?
市長のマニュフェストや議会の施政方針、自治体の総合計画や実施計画などの取り扱いを参考に、自治体行政における公園の優先度についてを聞いた設問。①②あわせて32%の自治体が公園の優先度は高いと回答。③の整備の優先度は高めも含めると約半数(48%)が公園に対して積極的な姿勢であることがわかった。③からは、整備に比べて維持管理が後回しにされているという実態が一定数あることもわかる。最も多かったのは、④高くも低くもなく、現状維持(48.5%)であった。
Q:上記の取り組み状況について、
担当者としてどのように感じていますか?
自治体の取り組み状況に対する担当者の思いとして最も多かったのは、②課題はあるが、おおむね満足している(35%)であった。満足しているとは言えない場合でも、やっていきたい思いがあったり、現状を変えるべきだと感じる現場担当者は多い。
Q:「公園ボランティア」についての取り組み状況はいかがですか?
公園ボランティアについての自治体の取り組み状況。約2割の自治体が優先度高めで前向きな姿勢で公園ボランティア活動の充実に取り組んでいることがわかった。最も多かったのは、④現状維持だけで精一杯(46.6%)。次に、③優先度は中程度、課題は見えているがどうしていいか分からない(24.7%)という回答が多かった。様々な主体と協働を進めたいと考えているものの、他の業務も多く人員に余裕がないといったコメントや、コロナの影響により活動が縮小してきているというコメントもあった。公園ボランティアにどこまで求めるのか?その目的や目標を改めて明確にして、公園の維持管理を考えていく必要があるといったコメントも見られた。